政治家はなぜこのようなシンプルなヴィジョンを示せないのか?
成熟日本への進路 「成長論」から「分配論」へ (ちくま新書)
- 作者: 波頭亮
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2010/06/09
- メディア: 新書
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速読しただけだが、著者の考えは、
セーフティネットを万全なものにしたうえでの、競争社会と理解した。
全く異論はない。
文中にいくつか興味深いファクトが示されていた。
ひとつは、国民の幸福度No1になったデンマークの社会システムである。
デンマークとアメリカの社会システムは正反対に思えるが、共通点がある。
おもしろいのは、共に「労働者を解雇しやすい」ということで、アメリカの場合はすんなりとイメージできるが、高福祉国家デンマークでも?という感じである。
社民党には実現できまい。民主党がこの路線を目指せるかというところである。
ふたつめは、日本が世界で最も弱者に厳しい国だというアンケート結果である。
まさかアメリカよりも上とは。
「あとがき」で著者は以下のことに注意したと言っている。
・可能な限りComprehensiveな理解と分析
・その分析を基に、SimpleかつConsistentな解決策を示す
日々の経営においても心がけたい言葉である。